抗体医薬品の生産(モノクローナル抗体のcGMP製造)について

2022年05月17日

久しぶりのブログ更新となってしまいました。

この間、ロシアのウクライナ侵攻があり、すでに3ヶ月が経ってしまいました。早く、戦争が終わって、また平穏な日々が訪れることを祈るばかりです。

今回は、当社(メディリッジ株式会社)で実施しているcGMPモノクローナル抗体の製造(抗体医薬品)についてHPを補足説明させて頂きたいと思います。

メディリッジでは、R&Dでのハイブリドーマ細胞作製から抗体遺伝子のヒト化、non-GMPでの安定細胞株樹立、GMPでのセルバンク製造から製剤化までの一連のプロセスをどの段階からでも作業をお受けすることが可能です。

メディリッジでは、GMP製造からのCDMO業務を台湾のEirGenix社と業務提携をしており、日本国内でのEirGenix社の代理店をしています。

高発現の安定発現株樹立を独自の技術で実施

従来は、R&Dでのハイブリドーマ細胞作製から実施した場合に安定発現細胞の樹立については、GMP Bankedの細胞株をお客様にメーカーから購入して頂いてそれを用いて国内でCHOの安定発現細胞株構築の構築をするという流れでお勧めしていました。

このため、これまで当社では、他のメーカーで購入した細胞で作製されたCHO安定発現株を用いてGMPセルバンクの製造からEirGenix社で作業を実施していました。この度、当社では以前から保有していた独自のCHO-K1細胞に加えて、EirGenix社が独自に構築したオリジナルベクターを使用した安定発現株を作製して、独自に導入した高発現株のスクリーニングシステムによって、約4ヶ月~という短期間に15 g/Lという高発現株樹立を実現することが可能になりました。

 細胞とベクターのライセンスが無料!!

cGMP Bankedの細胞を購入して安定発現株を樹立し、それを用いて抗体医薬品を製造する場合には、マーケットの大きさなどの条件によって販売元に対して高額なライセンス料の支払いが必要になります。 

当社での抗体医薬品製造の特徴として、EirGenix社の細胞とベクターを使ってEirGenix社で抗体医薬品の製造をご委託頂いた場合は、なんと…ライセンス料がかかりません。

高発現ということのみならず、ライセンス料についても魅力的なサービスと言えるでしょう。

勿論、製造にかかる金額は国内で作製されたCHOの安定発現細胞株をご提供頂いた場合と同等です。

抗体医薬品の製造をお考えになっている場合には、是非ご検討頂ければと思います。