AAVなどin vivo遺伝子治療用ウイルスベクター製造の実際の流れと期間

2026年08月14日

研究からいよいよ治験薬製造へ進む段階では、研究と臨床開発・製造との間に大きなギャップがあり、いわゆる「死の谷」の一つとなっています。

私たちが研究者の先生方からご相談を受ける際、「非臨床試験に使えるAAVを作ってほしい」というご要望をいただくことがあります。

しかし実際には、すぐに非臨床Tox用のベクターを製造できるわけではありません。

発現確認、小スケールでのAAV製造、培養条件・精製条件の検討、分析法の整備、プロセス開発、スケールアップなどを経て、ようやくPre-GMP製造、非臨床Toxロット製造へと進みます。

プロジェクトによってもちろん異なりますが、ここまでに1218か月程度を要することも珍しくありません。

研究段階で想定されていた期間や費用と、実際の臨床開発に必要となる期間・費用との間にギャップが生じるのは、この部分が十分に見えていないことも一因ではないかと思います。

そこで今回、AAVなどのin vivo遺伝子治療用ウイルスベクターを例として、研究段階から非臨床Toxロット製造までに、どのような工程が必要になるのかを図にしてみました。プロセスと期間の説明

もちろん、このプロセスをよくご存じの先生方も多いと思います。一方で、これから初めて臨床開発を目指される研究者の方には、開発初期の段階で全体のタイムラインを知っていただくことが非常に重要だと考えています。

非臨床Toxロットまでのプロセス開発を適切に進めることで、臨床用GMP製造につながる製造プロセスの基本的な骨格が整ってきます。その後の臨床用ロットでは、GMP管理下での製造に加えて、製品特性に応じた品質試験や安全性に関する試験なども必要となるため、製造費とは別に相応の試験費用を見込んでおく必要があります。

「非臨床試験をいつ始めたいか」だけではなく、そこから逆算して研究段階から製造・CMCの準備を始める。

この考え方が、研究から臨床へスムーズに橋渡しするための大切なポイントだと思います。

メディリッジのウイルスベクター製造サービス

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